1/f ゆらぎ

「ロウソクの火は1/fらしいよ」
「ああ、よく聞くよね。」
「え、でもさ、fってなに?たぶん周波数だよね。でも周波数だとして何が1/fなの?」
「さあ……」
「もしかして、それってマイナスイオンみたいな話だったりしない?」
「さ、さあ……」

一昔前に流行したアレのこと。昨日の飲み会で少し話題になった「1/fゆらぎ」について少し調べてみた。これは、その夜、男5人のキャンドルナイトを敢行したことに端を発する。

http://www.nihonmedix.co.jp/yuragi.html

なるほど、パワースペクトルが周波数fに反比例するから1/fなんだそうな。おおざっぱにいうと、グラフ上では右肩下がりにスペクトルが分布してる状態。脈拍(RRインターバル)やアルファ波の変動(?)、小鳥のさえずりなど、様々な自然現象にこういった性質が見られるとのこと。上のサイトを見て、1/fが確かに存在するのは認めたとしても、生体に一体どんな影響を及ぼすのかはまだぼくにはよくわからない。だいたい「癒し効果」というキーワードのせいで、上記サイトの言説すべてが疑わしく思えてしまうのはぼくだけではないはず。なんにせよ、見方によっては非常にアレなページだ。もう少しつっこんでみる。

………

関係論文を探そうと"1/f fluctuation"などのキーワードでググってみるものの、国内の文献しか見つからない。あれ、この研究って日本だけなの?とか思っていたら、あっち(国外)では"1/f noise"や"pink noise*1"、"flicker noise"という呼称が一般的だったことが判明する。「ゆらぎ」は意訳だったのか。なるほど。「1/fノイズ扇風機」じゃ誰も買ってくれないもんね。いや、一部の層にはウケるかもしれないが…。

1/fの生体への影響を示した論文をしばらく探すが、いまだよくわからず。自宅からなのでpdfも手に入りづらいし、卒論書かずになにやってんだと思えてきたので、文献調査は一時中断。ということで、生体への影響については保留。


1/fに関する論文リストとリンクを載せているページを見つけたので、ついでに貼っておく。"1/f Noise in Music and Speech"他、おもしろそーなカテゴリ満載。

http://www.nslij-genetics.org/wli/1fnoise/


実はこの文も、句読点を打つ間隔が1/fにゆらいでいる(未検証)。

追記
(2006/12/16)
1/fゆらぎについてかなり詳しいページを見つけた。
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~yamamoto/

*1:以前の日記に「ピンクノイズの音が好きです」と書いたことがある。きっとぼくは1/fに癒されていたんだろう(未検証)。で、ちょっとだけ詳しい話をすると、ホワイトノイズは1/f^0(=1、つまり周波数の分布がフラット)、ピンクノイズは1/f^1、ブラウンノイズは1/f^2となる性質を持つ。以下のページは、出力サンプルもあって分かりやすい。http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/mnaka/ut/noise.html