火の鳥、パーフェクト・ブルー

見出しの通りのアニメを見ました。

 まずは火の鳥。NHKで最近始まりましたね。暇があれば見てます。同じくこないだからTV放送始まったガンツといい、火の鳥といい、最近のアニメはやたらにCGバリバリです。でも火の鳥は案外CG使っててもしっくりきてますね。これは意外でした。
 なんといっても火の鳥で一番印象に残ってるのは、「事故って死にかけた主人公が脳みその半分くらいを機械にすげかえて、目覚めたら人間が異形な様でしか認識されなくなってしまい、あるロボットだけがまともな人間の姿に見えるようになって、ついにはロボットと駆け落ちしちゃう話(宇宙編)」です。これは小さい頃読んで衝撃受けました。とっても哲学的な内容の話だと思います。クオリアソニーのブランドではありません)や魂の存在について考えさせられる話ですね。


 パーフェクト・ブルー今敏監督)。これはとある友人のススメで見てみました。かなりおもろかったです。途中、「全部ぶち壊し!」的なノリになったのでとっても興奮しました。何が現実で何が幻想なのか分かんなくなります。ネタとしてはよくある解離性同一性障害(多重人格)モノですが、しかしよくできた解離性同一性障害モノです。ちなみに、以下ネタバレですので、これをまだ見てない、もしくは見る予定の人は次に述べる僕の解釈を見ない方がよろしいかと存じます。

 あれは、正直に取ればマネージャの勝手な錯乱と解釈できますが、私は「主人公(ミマ)がマネージャを使って自己を正当化した、残酷なサクセスストーリー」と解釈しました。捨てきれないアイドル時代の自分をマネージャの人格に押しつけ、殺したわけです。それで最後に笑みを浮かべ「私は本物よ」と呟き、主人公の悩みは消えた・・。

 あともう一個のトンデモ解釈は、主人公(ミマ)はそもそも物語に実際には登場しておらず、すべてはあのマネージャのおばさんの妄想世界だったのではという読み。アイドルになりたかったおばさんは、自分の理想のアイドル像に近いTVのアイドル(ミマ)を自分と同一視し、果ては自分をミマだと信じ込んでしまう。脳内物語では、現実の自分の姿(受け入れがたい姿)は、ただのミマのマネージャとしてしか登場させていない。だが、現実のミマのアイドル卒業宣言後、次第に自分の思い描くミマの理想像と現実のミマが乖離してゆき、それを受け入れられずに、「現実のミマ」という人格と、「理想のミマ」という2つの人格が現れ、それらが自己の内部で衝突し、理想のミマ(幻想)を守るために殺人事件を次々と起こす。そしてついには精神崩壊してしまう。そんな内部完結ストーリー。

まあ・・だいぶ勝手な解釈です。

http://www.parco-city.co.jp/perfectblue/